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2007.12.20

高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院 水月 昭道

リンク: Amazon.co.jp: 高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院 (光文社新書): 本: 水月 昭道.

最近よく耳にする、ドクター取ったが職がないの警鐘本。いや実に暗いテーマだ。

企業人としてのこれまでの経験で言うと、博士の人は専門分野に強いが、専門分野外だと急に興味をなくし、結局問題解決に至るまでに、その人の専門だけではなしえない場合、他人事風に捉える傾向がある。すなわち単独で問題解決できるケースが非常に少ない。このような人材が企業に取って有用な場面は少ない。特に専門分野に特化して突破していける例は非常に稀だという実感を持っているし、要は日立などのドクターを大切にすると言われている企業以外では、なかなか辛いだろうなという観測をしており、変わり身が効かない博士取得者は、概ね学歴に見合った成果を発揮できていないように思う。

そういう僕の実感の中でこの本を読むと、なんか非常にむなしい感触であった。

要点は、大学および文科省が、学生数確保しないと大学の経営が成り立たないようになるので、大学院を基本とし、学力や成果の大幅向上を狙うといううたい文句の元、また就職難の時代でもあり、学生を大学院にどんどん行かせたと。

で、博士を取って行き場所のない人や、博士を取る前に挫折した人が数万人くらいいたりする変な世の中になっちゃったんじゃないの?という問題提起の本なのである。

あぁ不幸ですね、こんな日本は。

しかし余裕なく様々な問題解決を次々と迫られている、そしてその解決を複数の人間のチームワークでこなすという企業という世界と、専門を極めて、俺が世界一だと唱えることを目的とした大学の研究の世界とは、やはりベクトルがずれていると思う。

まぁ日本の教育のあり方が、企業で必要な即戦力を供給する場ではなくなったということもあるなぁとか思った。すなわち、雇用できる人員に対して解決すべき問題が多数であり専門に特化して解決できるような問題が少なくなったために、専門家など役に立たなくなっている実態があると思う。

ということで、自分で言うのもなんだが、何でも屋の時代になっているなぁと思ったしだい。複数の学科を渡り歩いたくらいの博士なら使えるかもとは思うが、そんな人いないしね。なんか大学の先生の思いと企業の構成員の思いもずれているなぁと思うし。

しかしこのまま放置していてもなぁという感じ。

そうだなぁ。うちの会社でポスドクの人とか来てもらって講義とかしてもらったら、ちょっとは有効利用できるんだろうか?と、すでに実務能力がないという悲観的な見方をしている。まぁ産学連携ってむずかしいですよ。

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今年の6月、西武新宿線の爆弾テロを計画した男が逮捕された事件を憶えているだろうか。犯人は38歳の無職。有名国立大学の院を修了後希望の研究職に就けず、「自分を受け入れない世間に復讐したかった」と公判で述べたそうだ。「末は博士か大臣か」とはよく言ったものだが、いま“学者になれない博士”が急増しているという。一体、どうしてこんな状況が生まれたのか。その深層に迫ったのが本書である。... [続きを読む]

受信: 2007.12.21 12:59

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