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2011.12.15

Amazon.co.jp: ねじまき少女 上 (ハヤカワ文庫SF): パオロ・バチガルピ, 鈴木康士, 田中一江, 金子浩: 本

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パオロ・パチガルビ「ねじまき少女」読了

いやはや表紙みて妙に誤解したけど、なんちゅうか「はかない物語」かと思って読み出したら、全然そうじゃなくてびびった。

石油が枯渇した混沌の世界における革命小説といいますか。どこもファンタジーじゃなかったね。

やはり日本人的な「はかなさ」の演出はできていなくて「えげつなさ」「脱力感」「無力感」という感じでしょうか。表紙は「はかない」いい感じなのですけど。ねじまきと来ると、ねじまきが緩んだら、無力に横たわるのかなと思っちゃうじゃないですか。ところが、この本の中では超高効率なねじ巻きで、半永久機関的な雰囲気なのです。となると表紙はどやねんって事ですね。

で、物語ですが、タイが舞台なのですが、洪水問題が記憶に新しいですが、きっちり押さえられています。たいしたもんですね。そしてASEAN諸国にありがちな微妙にきな臭い、いかがわしい感じがすごくよく描けています。映画「ハングオーバー2」あたりで観た、パワフルかつ混沌という感じも見事に醸し出されています。ここらへん、欧米のSFではみられない雰囲気であり、実際問題、そうとうな現場感覚です。

ということで、物語はいつのまにか革命の大混乱に巻き込まれて、まさに何でもあり状態に飛び込んでいくのですが、これが素晴らしい。なんという臨場感でしょう。いくつかの勢力を前振りと刈り取りを駆使しながら混乱の中の緊迫感をうまく演出していますよね。

と、ここまでベタ誉めですが、読了感はあまりよくないです。まぁ登場人物さんたちは、ちょっと翻弄されすぎですよね。それがアジアンテイストなのかなとも思いましたが、気に入りませんでした。

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